ドクター・カズのひとりごと

石川県金沢市のきたばやし医院院長が、日々のつれづれを綴ります。

きたばやし医院の診察室と処置室

こんにちは、ドクターカズです。

 

待合室の話のつづきです。

 

以前、大学で講師をしている友人の研究室を訪ねたことがあります。

私がドアを開けると、彼はうず高く積まれた本や書類に囲まれて仕事をしていました。

部屋の主にとっては、必要なモノにすぐ手が届き、

仕事に没頭できる機能的な空間だったのでしょうが、

私はどこか落ち着かず、くつろぐことができませんでした。

 

きたばやし医院の診察室に、書類や本はほとんどありません。

壁にも何も貼ってありません。

あまり仕事をしていないんじゃないかって?

いえいえ、最近はペーパーレスが進んでいて、ほとんどのデータはパソコンに保管できます。

医学書も少しは置いてありますが、多くは2階の院長室に並んでいます。

 

(写真準備中) 

 

そして何よりも、私が心がけているのは、不要な書類は溜め込まず、片っ端から捨てることです。

 

医院には毎日たくさんの郵便物やちらしやファックスが届きます。

医師会関係の大切な文書から、どうでもいいダイレクトメール、

また検査結果の報告書の束や業者さんからのパンフレット等々、

放っておいたらあっという間に机の上に山積みになります。

 

信条は即断即決!

 

書類に目を通したら、なるべく保留や先送りはせず、

不要と判断したら、即処分しています。

開封しても、そのままゴミ箱へ直行する郵便物のなんと多いことでしょう。

 

そんな私の意志を汲みとってか、

スタッフに任せてある検査室や点滴室もスッキリしています。

処置に必要なモノしか置いてないので、仕事の効率もアップしているはず。

探し物で時間を浪費することは、まずありません。

 

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モノが多すぎると、空気が淀んで閉塞感が漂います。

それは人の心にも伝染して、

部屋のみならず、暮らしや人間関係など、人生の詰まりの原因になります。

 

医院に限らず、モノを少なくすると、きれいで居心地のいい空間になりますよ。

皆さんも、ぜひ、お試しあれ。

 

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ドクターカズがいるきたばやし医院のHPも、ぜひご訪問ください。

 

きたばやし医院の待合室

こんにちは、ドクターカズです。

 

さて、前回の続きです。

 

医院を、きれいで居心地のいい空間にするためには、

どうすればいいのでしょうか?

 

掃いたり、拭いたり、片づけたりして、

きれいにすることは割と簡単です。

 

でも、それだけで居心地のいい空間にすることはできません。

 

例えば、温泉旅館のこぎれいな和室を想像してみてください。

部屋に通された瞬間、日頃の喧騒を忘れ、

くつろいでホッとした気持ちになりませんか?

 

あるいは、私はあまりたしなみませんが、

静かな茶室で一服いただく時、平穏で落ち着いた気持ちになるのでは?

 

両方の空間に共通するもの、それは『モノが少ない』ことです。

 

温泉旅館の和室には、

座卓・座椅子・座布団にお茶のセットくらいしかありません。

床の間には、花が生けてあるかもしれません。

 

ましてや、茶室にはお道具と掛け軸以外、何もありません。

 

モノの密度が少ないと、目から入る情報が軽減され、

ごちゃごちゃした騒色からも解放されます。

 

それが安らぎに繋がるのです。

 

きたばやし医院の待合室も、

なるべくモノは置かないようにしています。

 

フロアーにテーブル等はありません。

ファンが回る高い天井に、シンプルなソファー椅子。

広い窓から臨む中庭には、ヤマボウシが一本。

掲示板の張り紙も最小限にとどめ、新聞や雑誌も適量を心がけています。

 

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モノが少ないと、掃除がとても簡単です。

少しのエネルギーで短時間に終わります。

簡単ゆえに、キレイが保たれる…と言ってもいいでしょう。

 

以上、主に患者さんが使用する待合室についてお話ししましたが、

診察室や検査室についても触れておきましょう。(つづく)

 

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医院をきれいに保つコツ

こんにちは、ドクターカズです。

  

「きれいな病院ですね」

時々、患者さんから言われます。

 

そんな風に褒められて、もちろん悪い気はしません。

 

たぶんその方は、医院の外観ではなく、

待合室など院内のことを指しているのだと思います。

毎日スタッフがきれいにしてくれて、有難いことです。

築14年の建物にしては、きれいに保っていると自負しています。

 

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年末のスタッフ総出の大掃除とワックスがけは、当院の年中行事のひとつです。

もちろん、毎日、医院をくまなく掃除してくれるスタッフの努力も、

患者さんのご協力も忘れてはいけません。

 

しかし、しかし、実は院内をきれいに保つ、とっておきの秘けつがあるのです。

今回は、特別にお話ししますね。

 

来院される方は、心や身体になんらかの不調があります。

つまり元気いっぱいではなく、具合が悪いのです。

そんな時にお待ちいただく待合室や中待ち、

そして診察室や処置室といった空間。

 

幸か不幸か、当院は混雑することはめったになく、

たいていは余裕をもって、座ってお待ちいただけます。

滞在時間を極力短くするよう努めてはいますが、

時には長時間お待ちいただく場合もあります。

 

待合室がきれいで居心地がよければ、

具合が悪い時でも、少しは快適に過ごしていただけるのではないでしょうか。

 

院内をきれいに保つため、当院が心がけていること、それは…。(つづく)

 

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フルイニング出場から連続試合出場へ

こんにちは、ドクターカズです。

 

前記事「フルイニング出場」からのつづきです。

 

私の連続フルイニング診療は4年前の夏、

あっけなく途切れることとなりました。

 

昼休みに姉から電話が入り、

「父が倒れて息がない。今から救急車を呼ぶ」とのこと。

自力ではどうにもならない理由とはいえ、10年目にして初めて、

診療時間内に休診の張り紙をだし、急遽病院に向かいました。

 

それからの1週間は葬儀や初七日、

その他諸々の用事で大わらわでしたが、

大学病院から代診の先生に来てもらい、医院を閉めずに乗り切りました。

 

記録?が途切れて、よくよく考えてみれば、

医院の診療は私一人でできる仕事ではありません。

 

家族はもちろんスタッフの協力があればこそと、

今まで思いあがっていた自分に気づきました。

これからは余計なことは考えず、

自然体で目の前の患者さんに日々向き合おうと思いました。

 

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以来、診療時間に食い込む用事がある時は、

事前に診療時間変更を掲示し、

盆暮れの休みは数か月前からお知らせを出して、

患者さんへの周知に努めてきました。

 

連続フルイニング診療は過去のものとなりましたが、

具合が悪くて来院された患者さんが、

予期せぬ休診の張り紙にがっかりすることがないよう、配慮いたしました。

 

休診のピンチはその後も何度かありましたが、

正規の診療時間に休診札をだしたのは、父が倒れた日の午後半日だけで、

丸々休んだことはまだ一度もありません。

ほぼ休まずに今日まで来ることができました。

 

最近は、連続フルイニング出場はダメになったけれど、

まだ鉄人衣笠の持つ「連続試合出場」の記録があるじゃないか…と、

性懲りもない気持ちが頭をもたげてきます。

 

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広島カープの衣笠選手は、

17年間2000試合を一度も休まなかった男です。

 

命をかけた衣笠選手の偉業に比べれば、

私はただ当たり前に仕事をしているだけですが、

それでもひとこと言わせてください。

 

きたばやし医院は、

ただいま14年間連続フルイニング試合出場を更新中です。]

 

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フルイニング出場

こんにちは、ドクターカズです。

 

14年前のきたばやし医院開業時に、密かに決意したことがあります。

 

『できる限り休まない!』

 

それは盆も暮れも24時間診療するという意味ではなく、

標榜している診療日に

「本日は、誠に勝手ながら休診とさせていただきます」という

突然の張り紙をしないということです。

 

来院される患者さんに、迷惑をかけたくありませんし、

無遅刻・無欠席・無早退は、社会人として当たり前のこと。

ですが、これが意外に難しいのです。

 

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開業医は、身体が資本の自営業。

病気にもなれば、怪我だってします。

たまには学会や旅行やゴルフにも行きたいし、

医師会がらみやその他の集まりも結構多い…。

 

医院というものは、

どんなに優秀なスタッフが揃っていても、

医師が居ないと開けられないと、法律で決まっています。

 

開業当時、体調管理に気を遣い(飲み会もなるべく控えて)、

平日の学会は行かないことに決め、

種々の用事もやりくりして、毎日時間通りに診療しました。

 

ちょうどその頃、

現在のプロ野球阪神・金本監督が現役で、

連続フルイニング出場を続けていました。

 

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連続フルイニング出場とは、

試合開始から終了まで毎試合出続けるという、

とてつもないチャレンジです。

 

おこがましくも私は、密かに自分を金本選手に見立てて、

フルイニング診療をしているつもりでいました。

 

金本選手が骨折しても試合に出続ければ、

私もぎっくり腰に難儀しながら胃カメラ検査をやりました。

 

大雪が降っても台風が来ても、

待合室に閑古鳥が鳴いていても、

早仕舞いはしませんでした。

 

ところが、そんな記録が途切れる日が来たのです。(つづく) 

エアコンの思い出

こんにちは、ドクターカズです。

 

金沢市が、市内の全小中学校にエアコンの設置を決めました。

 

グッジョブ 山野市長さん!

 

私の小中高校時代、教室にエアコンはありませんでした。

 

金沢大学の教養部(お城の中にあった頃)の教室にも付いていなかった…。

うだるような暑さの中、下敷きを団扇代わりにして、

バタバタ扇ぎながら、授業を受けていました。

 

高校生の時、真夏の補習授業の最中に、

国語の先生が、「心頭を滅却すれば、火もまた涼し!!」と渇を入れました。

それを聞いて、まだ純粋だった私達は、

修行僧のように頑張った…ような気がします。

 

それでも暑いものは暑い。

実家の私の部屋は、西陽がまともに入る2階の6畳でした。

夏休みは家に居ても暑いので、冷房の効いた市立図書館の自習室に行ってみました。

 

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当時はほんどの家にエアコンはなく、みんな考えることは同じで、

中高生が殺到する自習室の場所取りは、熾烈を極めました。

みんながあまりに早朝から行列を作るものだから、

図書館の玄関先で整理券が配られたほどです。

 

暑くて集中できず、

比較的涼しい仏間でゴロゴロしていた私を見かね、

一念発起した父がエアコンを付けてくれたのは、高校3年生の夏。

(グッジョブ 親父)。

我が家に付いた初めてのエアコンでした。

 

その夏、私の生活は一変しました。

さぞかし勉強に身が入ったことだろうって?

いえいえ、その噂を聞きつけて、

入れ替わり立ち代わり涼みに来る友人たちの相手をして、

あっという間に夏休みは過ぎていきましたとさ。

 

 それでも昔は、これほど暑くはなかったね。

精神論が全く通用しないこの酷暑。

熱中症には、どうぞお気をつけて。

 

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水分補給を忘れずに

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こんにちは、ドクターカズです。

 

今年も夏の甲子園が始まりました。

石川代表の星稜高校も1回戦を突破して、どこまで勝ち進むか楽しみです。

 

テレビで開会式を見ていたら、今までなかった光景が…。

 

そうです、給水タイム!!

 

全選手が持参のペットボトルで、水分補給をしていました。

「命にかかわる高温注意情報」が発令されているのですから、

当然といえば当然ですね。

 

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私が若い頃(30年以上前)、

野球に限らず運動部では、

練習中に水を飲んではいけませんでした。

 

真夏の炎天下でどんなにのどが渇いても、

勝手に飲むと先輩からどやされます。

 

練習中に水を飲むとだるくなる?

体が冷える?

やる気がなくなる?

それとも渇きごときに耐えられないようでは、試合に勝てない?

所説ありますが、本当のところは誰も教えてくれませんでした。

 

私はこう見えても、根っからの体育会系、

大学時代はラグビーをやっておりました。

 

ラグビーは、本来ウインタースポーツですが、

なぜか全国大会が真夏にあり、

それに向けた地獄の夏合宿が恒例でした。

 

練習中当然水は飲めません。

手足の痙攣をおこしたり、意識がもうろうとする部員が続出です。

 

このままではヤバいと思い、

途中休憩の時、水道で顔を洗うふりをしながら、

先輩にわからないように上手く水を飲んで、しのぎました。

 

時代は変わって現在では、練習中の水分補給は当たり前。

のどの渇きを我慢していると、反対に監督やコーチから叱られます。

 

精神修養は口渇を我慢する以外に、

いくらでも方法はありますからね。

 

練習中の良いパーフォーマンスは、良好な体調があればこそ。

 

のどが渇いていなくても、早めの水分を補給を心がけましょう。

 

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