ドクター・カズのひとりごと

石川県金沢市のきたばやし医院院長が、日々のつれづれを綴ります。

フルイニング出場

こんにちは、ドクターカズです。

 

14年前のきたばやし医院開業時に、密かに決意したことがあります。

 

『できる限り休まない!』

 

それは盆も暮れも24時間診療するという意味ではなく、

標榜している診療日に

「本日は、誠に勝手ながら休診とさせていただきます」という

突然の張り紙をしないということです。

 

来院される患者さんに、迷惑をかけたくありませんし、

無遅刻・無欠席・無早退は、社会人として当たり前のこと。

ですが、これが意外に難しいのです。

 

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開業医は、身体が資本の自営業。

病気にもなれば、怪我だってします。

たまには学会や旅行やゴルフにも行きたいし、

医師会がらみやその他の集まりも結構多い…。

 

医院というものは、

どんなに優秀なスタッフが揃っていても、

医師が居ないと開けられないと、法律で決まっています。

 

開業当時、体調管理に気を遣い(飲み会もなるべく控えて)、

平日の学会は行かないことに決め、

種々の用事もやりくりして、毎日時間通りに診療しました。

 

ちょうどその頃、

現在のプロ野球阪神・金本監督が現役で、

連続フルイニング出場を続けていました。

 

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連続フルイニング出場とは、

試合開始から終了まで毎試合出続けるという、

とてつもないチャレンジです。

 

おこがましくも私は、密かに自分を金本選手に見立てて、

フルイニング診療をしているつもりでいました。

 

金本選手が骨折しても試合に出続ければ、

私もぎっくり腰に難儀しながら胃カメラ検査をやりました。

 

大雪が降っても台風が来ても、

待合室に閑古鳥が鳴いていても、

早仕舞いはしませんでした。

 

ところが、そんな記録が途切れる日が来たのです。(つづく)